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1932年に竣工された銀座の和光本館は、2022年で90年を迎える。和光はこれを記念し、「WAKOウオッチ」の新作として50本限定の「時計塔90年限定モデル」を発表した。御影石を表現した文字盤や、セイコーの高級機Cal.6898を搭載するなど、魅力の詰まった1本に仕上がっている。
銀座4丁目に位置し、街を訪れる誰もが知る銀座のランドマークとして知られる和光本館。現在の時計塔は2代目であり、1932年に竣工された建築物だ。2022年は、その竣工から90年であるとともに、和光が設立されて75年という節目の年でもあるのだ。
和光が展開する時計コレクション「WAKOウオッチ」では、これまで時計塔の竣工から60年、70年、80年と、10年ごとの節目に限定モデルを数量限定で製作してきた。90年を迎える今回は、「エレガントでどのような装いにも合わせやすい薄い腕時計が欲しい」というカスタマーの声に応えた、薄型のドレスウォッチを発表した。
今回登場したWAKOウオッチの「時計塔90年限定モデル」は、和光本館の外壁に使用されている御影石をイメージした文字盤が特徴で、凹凸のある質感になっている。細長いリーフ型の針と相性の良いアラビアインデックスを3、9、12時位置に配し、文字盤と別体になったアプライドインデックスを植字することで立体感を持たせている。
また本作の魅力は、セイコー最高峰のドレスウオッチで用いられている、スモールセコンドを備えた薄型手巻ムーブメントCal.6898を搭載している点だ。この68(ろっぱち)系のムーブメントは1969年に生み出され、腕時計としての精度のみならず、芸術品としての価値や美しさを追求し、約4年の開発期間を経て作られた名機である。
厚さは500円玉程度の1.98㎜と極薄でありながら、実用的な機能性をしっかりと確保した画期的なムーブメントとして長期間高級機に採用され続けている。この薄さゆえに、高度な技能を有する時計師が一貫して組み立てから調整、ケーシングまでを行うという手法が用いられ、熟練の時計師であっても1日にわずか1個から2個しか組めない。
美しい仕上げが施されたCal.6898は、シリアルナンバーが刻印されたトランスパレント仕様のケースバックから鑑賞することができる。ガラス面には「CLOCK TOWER 90TH ANNIVERSARY」という文字と本館のイラストが金色蒸着でプリントされており、特別感を演出。ムーブメントの心臓部であるテンプを隠さないよう、プリントの位置も工夫されている。